所得税だけじゃない!バイト代にかかる税金の豆知識8選!

2017-03-09

がんばって働いた成果としてもらえるお給料。「全額自分のものにしたい」と思う人がほとんどでしょうが、実際にはそうはいきません。 また、日本では個人や法人が所得を得た場合、税務署に申告して所得に応じた分の税金を納める必要があります。これを確定申告と呼びますが、収入の金額によっては税金を納める必要もなく、確定申告をしなくてもよくなります。

税金にはさまざまな種類があり、収入によってかかる税金もそれぞれ違います。どのような種類の税金があり、どのような仕組みになっているのかを考えてみましょう。

バイトで稼ぐ給料は必ず課税される?

バイトの給与明細を同僚と見せ合って、「自分は所得税が課税されているのに、同僚は課税されていない?」なんて経験はないでしょうか。もらった給料はすべての人が課税されると思い込んでいる人もいますが、実はそんなことはありません。

給料をもらったことで生じる税金には所得税や住民税などがありますが、これらは収入が多ければ多い人ほど、課税される税率が上がる超過累進税率を採用しています。つまり、所得が多い人からたくさんの税金を集める代わりに、所得が低い人ほど、支払う税金が少なくてすむという制度です。

税金は国や都道府県、市町村などが集めますが、その使用方法は基本的に「公共の利益につながること」を目的としています。ただし、いくら「公共のために」と言っても、全員から一定額を徴収する方法だと、所得が高い人からすると少ない金額でも、所得が低い人にとっては金額負担で生活が苦しくなり、公平性に欠けてしまいます。

そのため、一定額以上の収入がある人は、その収入に対する割合で課税することとし、全員から公平でできるだけ均等に納税してもらうように定められているのです。

アルバイトにも必要経費がある?給与所得控除とは

アルバイトに限らず、正社員やパートタイムでの仕事でも給料をもらった場合は、所得税の課税対象になる可能性があります。所得税は基本的に「労働で得た収入」から、「その収入を得るために必要だった経費」を引いて課税対象となる所得金額を算出し税率を掛けて計算します。

ただし、アルバイトの種類によっては「特に何も経費は支出してない」というケースもあるかもしれません。給料としてもらっている所得は給与所得と呼ばれます。給与所得には「給与所得控除」という控除額が定められています。

事業者であれば、ボールペンや被服費などは経費として認められますが、雇われているサラリーマンやアルバイトなどの給与所得者は、いちいち「これが経費なのか」と考えて購入するのは大変です。

そうした背景から「給与収入に応じて一定額を経費として控除しましょう」という考え方が生まれ、給与所得控除としてサラリーマンやアルバイトの必要経費を計上しているのです。

アルバイトにも「103万円の壁」がある?

給与所得控除の金額は収入によって上限が定められています。例えば、ある年の1月1日から12月31日までの給与収入が180万円以下であれば収入金額×40%で、その金額が65万円未満であれば、65万円(1)になります。

また、所得税を課税するときに誰もが適用される控除額として、基礎控除というものがあり、この控除額は1人38万円となっています。つまり、給与収入が103万円だった場合は、「103万円-(65万円『給与所得控除』+38万円『基礎控除』)=0」となり、所得税は課税されないのです。(2)

「103万円の壁」という言葉をどこかで聞いたことはないでしょうか。たまにニュースを賑わす「103万円の壁」という言葉はこの計算式のことを指しています。

計算式を一言で説明するなら、「1年間に稼いだ給料が103万円未満なら所得税は取られないが、103万円を超えると税金が取られる可能性がある」ということ。

上限を気にせずバリバリ働く人には関係ないかもしれませんが、空いた時間に働く主婦などにとっては死活問題です。アルバイトをする上で「103万円の壁」は覚えておくようにしましょう。

確定申告をする必要がある人としなくても良い人は?

ここまで述べてきたことによって、冒頭に述べた「自分が所得税を課税されているのに、同僚は課税されていない?」という疑問は解消されたのではないでしょうか。

つまり、人よりも課税されているということは、自分の方が働いて給料が高かった分、多めに所得税が課税されているということです。

しかし、中には「個人でも収入を得た場合は確定申告をしなければいけないのでは?」という別の疑問を持った方もおられるかもしれません。

確定申告をする必要がある条件には「給与所得が2,000万円を超える人」、「2カ所以上から給与を受けていて、従たる給与が20万円を超える人」、「1カ所から給与を受けていて、給与所得、退職所得以外の所得が20万円を超える場合」などがあります。

今回の事例では、2カ所以上のアルバイトを掛け持ちしていなければ、給与収入が2,000万円を超えるか、副業などの収入が年間20万円を超える場合だけです。では、確定申告をしない場合、誰がどうやって所得税の計算をしているのでしょうか。

会社が税金を納めてくれる?源泉徴収と年末調整って?

確定申告をしない場合の所得税の納税については、基本的に労働者を雇用している会社が行うことになっています。

また、月額給与が88,000円未満の場合は扶養控除等申告書という用紙を会社に提出していれば、給料天引きで所得税が徴収されることはありません。ただし、月額給与が88,000円以上の場合や、88,000円未満でも扶養控除等申告書を提出していなければ、毎月の給料から所得税が引かれた分が支給されることになります。

この給与天引きで所得税が引かれることを「源泉徴収」と呼びますが、よく考えてみると「その年の年間所得がまだ分からないのに、毎月税金が引かれる」のはおかしいと感じる人もいるでしょう。

実は源泉徴収されている金額は、その時点での概算の金額です。人によっては1年間の間に家庭環境の変化などで控除額が変わったり、給与収入も変動する場合があります。

そのような場合には、毎年年末に扶養控除等(異動)申告書などの用紙を会社に提出する「年末調整」という手続きを行います。所得税を払いすぎていた場合は差額が還付されますし、逆に足りなかった場合には、その年の最後の給料から差額が徴収されることになります。

住民税は自治体によって税率や税金が違う

給料をもらうことによって納める必要がある税金として、住民税があります。住民税とは都道府県や市町村が集める地方税のことです。所得税と異なり各都道府県や市町村によって、納める税率や税金が異なってきます。

この記事では一般的な情報について記述していきます。詳しく知りたい方は住民票のある自治体へ問い合わせをしてみてください。

住民税には5種類の課税方法があります。(3)

そのうち「利子割」や「配当割」、「株式等譲渡所得割」については、預貯金の利息や株式の配当等に対して一定割合が課税されるものなので、今回は詳しく記述しません。

「均等割」は所得の有無に関わらず、その住所地に住んでいる人に課されるもので、基本的には道府県民税1,500円、市町村民税3,500円と定められています。

一方で「所得割」はその名の通り、所得税のように所得に応じて課税される税金となっており、この住民税には「100万円の壁」と呼ばれるものがあります。(4)

住民税における「100万円の壁」とは?

住民税における「100万円の壁」とは、所得税における「103万円の壁」同様、1年間の給与収入が100万円を超えると住民税の所得割の課税対象になるという意味です。

所得税の基礎控除は38万円であったのに対し、住民税の基礎控除は33万円です。「給与所得控除と合わせると、98万円の壁じゃないの?」と思う人もいるかもしれません。しかし、住民税には地方税法で扶養親族がいない場合は、100万円を超える人のみに課税すると規定されているため、「100万円の壁」と呼ばれます。

ただし、住民税の所得割は都道府県民税4%、市町村民税6%の合計10%と所得税と比べると安くすむことが多いため、「103万円の壁」と比べると意識されることは少ないようです。

効率の良いアルバイトの仕方を考えてみよう

アルバイトをする上で必要となる費用には他にも、雇用保険や健康保険、厚生年金などの社会保険料があります。

これらの社会保険は加入することによって、さまざまなメリットがありますが、保険料の分だけ手取り額が減ってしまいます。また、労働時間や勤務する期間によって、対象となるかどうかも異なりますので、アルバイトをする人全員に当てはまるわけではありません。

また、どのぐらいの期間勤めるつもりかによってもメリットがあるかどうかは変わってきます。アルバイトを始める時はよく調べて効率のよい働き方を考えてみましょう。

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