生涯バイト暮らしで大丈夫?フリーターでいることのリスクをリサーチします!

2017-03-10

長らくフリーターをしていると、「周りから一生アルバイトをして暮らしていけるのか」「今のバイトが生涯の仕事で良いのか」などを問われることが多いかもしれません。

アルバイトには正社員とは違ったメリットがありますが、デメリットもまた多くあるので、周りがバイト暮らしを心配することも頷けます。

では、生涯バイトのままでいると、一体どのようなデメリットがあるのでしょうか。

フリーターと正社員では生涯年収に格差がある

就職しなくても、バイトだけで生計を立てていくことは可能です。しかし、フリーターは一般的に正社員よりも生涯年収が低く、いわゆる贅沢な暮らしというものは期待できないでしょう。

厚生労働省のデータによると、20歳~24歳までのフリーターと正社員とでは時給にあまり大きな差がなく、いずれも時給1,000円前後にとどまっています。

しかし、40歳~44歳になるとその差は大きく広がります。40代前半の正社員の給料は1時間あたり平均2,700円ほどですが、フリーターでは1,200円ほどと倍以上の開きになっています。(1)

上記の統計から見えることは、時給の差だけではありません。正社員はキャリアを積むごとに時給が右肩上がりに高くなっていきますが、フリーターの場合は時給が大きく伸びることはなく、キャリアが長いというだけでは給料にあまり大きな差が出ません。

これは年収を見ても明らかであり、正社員の場合は20代の平均年収が300~350万円、30代で450~550万、40代でおよそ650万円と、時給同様に年齢を重ねると増えていきます。

一方アルバイトの年収は、20代でおよそ150万円、30代で150~200万円、40代で200万円を少し割るくらいと、むしろ30代後半よりも40代で年収が下がる傾向さえあります。

正社員は新卒からじゃないと無理?

バイト生活を続けていくうえでの大きなデメリットの1つに、アルバイトを辞めて就職したいと思っても、思うように就職活動が進められないということがあります。

バイトから正社員になろうとする人の割合は10代よりも20代の方が高く、統計ではフリーター全体のおよそ50%が1度はフリーターから正社員になろうとしたことがあるようです。

しかし、フリーターが正社員になろうとしても実際になれる確率は年々下がっており、2006年の時点では10代~20代までの若者の間では平均して3割ほどの人しか正社員になることができなかったというデータがあります。(2)

上記参照元の中の企業から集めたアンケート結果からも、既卒者が就職をするのは新卒者に比べて困難であることが読み取れるのではないでしょうか。

2011年の統計によると、既卒者の応募を受け入れている企業は全体の54%ほどでしたが、今後も応募を実施する予定がないという企業はおよそ13%、検討するとした企業は19%と、ネガティブな回答の合計が32%を占めています。日本ではよく新卒の方が就職に強いといわれますが、このデータはそれを如実に裏付けているといえます。

バイトと正社員の違いはこんなところにも!

バイトと正社員の生涯賃金には格差があることがわかりましたが、実は生涯賃金だけではなく、他にもさまざまな面でバイトは正社員より不利な点があります。

例えば、正社員が退職する際には、多くの場合は退職金が支払われます。退職金の額はその人の地位や勤続年数、勤めていた会社によって異なりますが、結構な額になるケースも珍しくありませんん。

一方、どんなに一生懸命働いても、アルバイトには退職金が支払われることは滅多にありません。社長の好意で心ばかりの金額が支払われることはあるかもしれませんが、多くの場合はバイトに対する退職金はないのが一般的です。

また、特別な資格があったり、必要不可欠なポジションにいない限り、フリーターはいつでも解雇されやすい危機感にさらされています。正社員といえどもリストラの不安はありますが、フリーターはさらにそのリスクが高いのです。

一生アルバイトの場合、保険はどうなる?

アルバイトと正社員の大きな違いには、社会保険に加入できるかどうかということもあります。

今までは、アルバイトでも週に30時間以上働いていれば社会保険に加入することはできましたが、2016年10月から一定の条件を満たしていれば、週20時間以上働く人なら社会保険に加入できるようになりました。(3)

これにより、一生バイトで生計を立てようとしている人にも社会保険加入のチャンスは拡大されたといえます。

しかし、週20時間以上働いていても、月額の賃金が8.8万円未満であったり、勤務期間が1年未満であったり、従業員数が500人以下の企業でバイトをしていたりする場合は、社会保険に加入することができません。

そのため、社会保険に加入したければ、従来通り週に30時間以上働く必要があり、依然として一生バイトで生活をしようとする人にとっては、保険の問題は大きな壁になっています。

体調を崩したらどうなる?

バイトで一生生計を立てていくことを周りが心配する理由は他にもあります。もしも体調を崩したり、怪我をしたりしてアルバイトに行くことができなくなった場合、収入は0になります。

正社員の場合は、長く病欠せざるを得ないときは、傷病手当金という制度を活用して治療に専念することができます。

バイトの場合も条件を満たせば傷病手当金を受給し、療養生活を送ることは可能ですが、バイトの仕事は重要性が低いため、あまりにも長期間休んでしまうと解雇を言い渡されることにもなりかねません。

バイトだからという理由で簡単に解雇されるのは不当解雇に当たりますが、医師の診断以上に休まざるを得なくなった場合は、最悪のことも考えておいた方が良いでしょう。

ただし、傷病手当はバイトの場合でも解雇後最長で1年半までは受給できますので、もしものときは、受給期間で体の回復を図り、次の仕事を探すようにしましょう。

生涯バイトだと社会的に信用されない?

職業差別は本来あってはならないことですが、定職に就かずにバイトをしていると、社会的信用が構築できないというデメリットがあります。それを如実に表しているのがクレジットカードです。その人の信用度が審査されるクレジットカードは、フリーターの人に対してカードが発行され難い傾向にあります。

信販会社によって審査の基準はまちまちですが、クレジットカードを申し込む資格がある人の欄を読むと、安定した収入があるかどうかがポイントになっていることが伺えます。カード会社によってはバイトの収入は安定した収入とみなさないことがあり、正社員でないとクレジットカードを作ることが難しくなるケースもあるようです。

これまで見てきたように、一生涯バイトで生計を立てていこうとすると、賃金や社会的な面で、大きなデメリットがあることが明らかになりました。

バイトは責任の軽さや、自分のライフスタイルに合わせて働けるというメリットもありますが、それ以上にマイナスな部分も多いので、一生アルバイトで生活していくには強い意志が必要です。

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